ワンオペで飲食店を経営する際の注意点

飲食業界で長年問題視されている「ワンオペ」。
数年前にとある牛丼チェーンで話題になって以降、多くの人がネガティブな印象を持っている言葉といっても良いでしょう。飲食店のワンオペには様々な苦労が付きまといますが、一方で利益や人材管理などの面で一定のメリットがあることも事実です。今回はこのワンオペにあえて挑戦したいと思う飲食店経営者の方に向けて、ワンオペをやる際のリスクや注意点について解説したいと思います。

ワンオペとは

「One operation(ワンオペレーション)」の略で、一人の人間がお店を営業する形式を指します。飲食店の場合は、仕込み、ホールでの注文受け、調理、料理やドリンクの提供、会計などすべてを一人で行うことを指し、計画性を持って営業しないと非常に過酷な労働をすることになります。

ワンオペの問題点

先に触れたとおり、計画性を持ってやらないと非常に過酷な労働になる可能性が高いということがワンオペの最大の問題点です。自分が回せる人数の限界を見誤って集客してしまうと下記のような問題が発生するでしょう。
・注文を伺いに行けない
・料理やドリンクの提供スピードが遅くなってしまう
・お客様の状況把握がおろそかになってしまう
・トイレに行く暇がなくなってしまう

このような問題が生じると顧客満足度の低下を招き、クレームの原因につながります。 リピート率が低下してしまい、精神的負荷も高くなってしまうでしょう。一方で、ワンオペにはいくつかメリットもあります。

ワンオペのメリット

重労働となりがちな一方で、従業員を雇用しないことによるメリットもいくつか挙げられます。まず、飲食業で大きなコストとなる人件費を極限まで削減することができます。従業員がいないため、人手の管理に時間を割く必要もなく、自分のペースで計画的に営業することが可能です。また、従業員は自分一人のため、利益はすべて自分の手元に残ります。

ネックとなる重労働を避ける仕組み作りさえできれば、返って魅力的な就業形態として捉えなおすことができるかもしれません。それではワンオペをする上で留意すべき点について説明していきます。

ワンオペで留意すべきこと

仕込みで一日が決まる

多くの職業ではいかに万全の準備ができているかで本番のパフォーマンスが大きく変わります。飲食業も同様に、営業前の仕込みがその日の一日を決めると言っても過言ではありません。

お客様にとって料理やドリンクの提供が想定より遅くなることは大きなマイナスポイントとなります。料理や雰囲気などでポイントを稼いでいても、提供スピードが遅ければリピート率は大幅に下がるでしょう。また、注文キャンセルにつながってしまうことで短期的にも損失が発生してしまいます。逆に仕込みが万全の状態でスムーズに料理やドリンクの提供が行われれば、さらなる追加注文を呼び寄せることができ、顧客満足度も向上するでしょう。

例えば、お客様が注文したいのにキッチンの業務ですぐに伺いに行けない時や、新規のお客様が来店した時にテーブルが準備出来ておらずお待たせしてしまう時などは、仕込みやその他の準備不足の積み重ねによるものかもしれません。

お客様を待たせてしまったらしっかりと要因を分析して対策を考え、同じ過ちを繰り返さないようにしましょう。当たり前のことを当たり前にできるようになる上で、小さなマイナスを1つ1つ着実に処理していくことは非常に重要になってきます。

バッファーを作る

ワンオペで営業する場合、どうしてもお客様の注文や会計のタイミングが重複することで、瞬間的にキャパオーバーになってしまうことがあります。そのような事態を常に念頭におき、余裕が生まれた瞬間こそ溜まっている洗い物を処理したりすることで時間の余裕(バッファー)を常に作っておくことを意識しておくとよいでしょう。常に先回りの手を打ち、不足の自体に備えて予め時間を捻出しておくことで、コントロールできない忙しさを緩和することができます。

効率意識はバレたらNG

一人で営業するからには超効率的に稼働する必要がありますが、絶対にその空気感をお客様に伝えてはいけません。効率だけを意識するなら、空いたグラスや皿は片っ端から下げていくことになるでしょう。ですが、これによりお客様が急かされて居心地悪いと感じてしまい、二度と来なくなってしまっては本末転倒ですよね?

もちろん、食べたらすぐに退席することが暗黙のルールとしてあるようなラーメン屋などであれば例外ですが、もしあなたのお店が夜にゆっくりご飯を楽しむようなコンセプトのお店であれば、お客様に忙しい空気感を与えてはいけません。SNSで事前に行く店をチェックすることが当たり前になってきている現在において、もし口コミで低評価とともに「居心地が良くない」などのネガティブな意見が目立てば、本来は来てくれるはずだった新規のお客様も失うことに繋がりかねません。

お客様に協力してもらう

これはお店の雰囲気やコンセプトによって合う合わないがあるかと思います。ただ、もしあなたのお店に常連が多くついており、コミュニケーションもよくとれているのであれば、カウンターで食器を下げたり料理を受け取ったりすることに協力してもらっても良いかもしれません。

地域密着の居酒屋などで、お皿の受取や返却だけでなく、食べ終わった後にテーブルを綺麗にするところまで常連さんがやるところもあるでしょう。常連さんとコミュニケーションを密にとるスタイルが合わなければ、お皿の返却に5%割引などの特典をつけてもよいかもしれません。このような積み重ねで捻出できる時間の積み重ねはバカにできません。一方で、勝手に厨房に入り何かをされると他のお客様から見て心象が良くなかったり、業務上の支障が発生し得るため、もし手伝ってもらう場合はそれとなくルールを決めて伝えるようにしましょう。

まとめ

いかがでしたか?

今回はネガティブな印象を持たれがちなワンオペにあえて挑戦したい人に向けて、気を付けなければいけない点についてまとめてみました。チャレンジしようと思っている方は是非ご参考ください!