セレクトショップを開業しよう!

自分のセンスを活かしたお店で勝負したい!という人にとって、アパレルや雑貨、食品や本など様々な商品を取り扱って一つの世界観を演出するセレクトショップは非常にオススメです。

今回はこれからセレクトショップを開業したい!と考えている方に向けて、開業するまでの流れを9つのステップに分けてご紹介します。

1.まずはコンセプトを決めよう

色とりどりの電球と色鉛筆

自分のお店を開く前に、店名・立地・内装・ターゲット層・価格帯など決めなければならないことがたくさんあります。これらを決めるための考え方の軸となるのが、お店のコンセプトです。このコンセプトがないまま、なんとなくの思いつきや好みで必要事項を決めてしまうと、方向性がいまいち分かりづらいお店となってしまい、お客様にお店の価値がちゃんと伝わらずに失敗してしまう可能性が非常に高くなります。逆に、コンセプトさえしっかり決めてしまえば、開業する上で考えなければいけない要素も考えやすくなります。それでは具体的にどのようにコンセプトを決めたらよいでしょうか。

自分の価値観を言語化しよう

セレクトショップを開業する場合、アパレル、雑貨、食品や本などの幅広いジャンルのものを取り扱うことになります。これらの共通点はオーナーであるあなたのセンスによって選ばれるという点です。センスとは、人生の過程で様々な経験を経て形成されており、その根底にはあなたが重視する価値観や生き方における哲学があるはずです。その価値観や生き方の哲学、分かりやすく言い換えるならば「あなたが大事にしている考え方」こそが、あなたのセレクトショップのコンセプトにもっともふさわしいのではないでしょうか。自身の価値観の洗い出しや診断方法については、様々なやり方があるので、是非検索して気に入ったものを試してみてください。

コンセプトの肉付けをしよう

自分の重視する価値観の抽出に成功したら、次は5W1Hのフレームワークの発展形である7W1Hを活用して情報の肉付けを行い、コンセプトをより具体的なものにしていきましょう。

「5W1H」とはビジネスでもっともよく使われるフレームワークの一つで下記の5つを指しています。
・When(いつ)
・Where(どこで)
・Who(だれが)
・What(何を)
・Why(なぜ)
・How(どのように)

これに下記の3つを追加したものが7W2Hです。
・Whom(だれに)
・Which(どれから)
・How much/long(どのくらい)

上記に関して、それぞれ自問を重ねて深堀していくことでお店のコンセプト作りのためのヒントを得ることができます。

When(いつ)
いつまでに開業するか。その時点で開業するために何をいつどういうスケジュール感でやらなければならないのか。開業後の事業計画はどのようにたてるか。
Where(どこで)
どこで開業するか。なぜそこで開業するのか。その場所にはどのような属性の人が住んでいるか。競合になりそうなところはあるか、あればそれはどのようなお店か。
Who(だれが)
自分はどんな価値観の人間か。活かすべき強みは何か。補うべき弱みは何か。
What(何を)
お店でどのような商品を取り扱うか。どのような空間をつくるか。何を他店との差別化ポイントにするか。コンセプトとの一貫性はあるか。
Why(なぜ)
なぜセレクトショップを始めるのか。
How(どのように)
どのように認知を広げるか。どのように売上を立てるか。どのように顧客との関係性を築いていくか。
Whom(だれに)
ターゲット像はどのようなものか。ターゲットはお店周辺にどのくらいいると考えられるか。どのようにアプローチするか。ターゲットとお店の商品や空間、場所に親和性はあるか。
Which(どれを)
どれを看板商品とするか。
How much/long(どのくらい)
どのくらいの価格帯の商品を取り揃えるか。その価格帯はターゲットやコンセプトと親和性があるか。

2.名前をつけよう

名前が未記入のブランクのおしゃれな板

コンセプトができたらそれをよく表したキャッチコピーとお店の名前を決めましょう。

キャッチコピー
「ここはどんなお店ですか?」と聞かれたときに、シンプルで分かりやすい説明ができるようにしておきましょう。お客様に対してお店のPRをするためだけではなく、商品を仕入れる際に取引先に説明したり、融資を受ける際に担当者に説明する必要があるため、分かりやすいキャッチコピーは非常に重要です。逆に言えば、シンプルにお店を言い表すことが難しいようであれば、お店のコンセプトが十分に明確ではない可能性があります。

お店の名前
コンセプトとマッチした名前を考えましょう。既に別のお店で使われている場合は注意が必要です。もし相手が店名を商標登録しており、名前の変更を要求してきた場合は対応しなければならない可能性があります。商標登録の有無については特許情報プラットフォームより簡易検索して調べることができます。店名が決まり、多少の手間や費用が問題なければ商標登録しておくと安心です。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/

3.開業資金を調達しよう

積み上げられた金貨

さて、お店のコンセプトと名前が決定したので具体的な準備に移りましょう!・・と言いたいところですが、何をするにもお金が必要になってきます。セレクトショップを開業する場合、少なくとも400万円以上の資金が必要になってきますので、しっかりと資金調達を行わなければいけません。

自前で資金を用意する以外には、主に下記のような方法があります。
・日本政策金融公庫などの外部機関から融資を受ける
・クラウドファンディングで調達する
・各自治体の補助金や助成金の制度を活用する

特に補助金や助成金については返済義務がないため、自分が対象となるものがあるかどうかは是非チェックしておきましょう。

また、資金調達後は計画的な利用を心掛けましょう。開業時にほとんど使ってしまい、運転資金が残り僅かな状態で直近の売上の目途も立たない・・・なんてことにならないように注意しなければいけません。

4.お店の立地・物件を選ぼう

一軒家とビルのアイコンを人が持ってる

お店の場所選びは売上に大きな影響を与える非常に重要な要素の一つです。駅近の繁華街であれば人通りが多く認知される機会がたくさんあるというメリットがある一方、家賃が高かったり競合のお店が多かったりするというデメリットが考えられます。住宅街の中であれば家賃は安く、競合のお店が少ないというメリットがある一方で、人通りが少ないためにお店のPR等の工夫をうまくできなければ集客が難しくなるというデメリットが考えられます。また、お店のコンセプトと場所の親和性も非常に大切で、ゆったりとして空間で高品質な商品を提供したい場合は、繁華街から少し離れた閑静な住宅街にお店を構えるほうがよいかもしれません。

出店する場所は賃料だけでなく、その場所にどのような人がいるか、競合のお店はどのようなものがどのくらいあるかなど多角的に検討し、その場所に出店した場合どの程度の売上が見込めそうか考えて決めるようにしましょう。

無駄な出費を抑えるために、物件が決まった後はなるべく早くオープンできるように準備を進めておくことも大切です。

5.内装・外装を依頼しよう

おしゃれなお店の内装写真

お店に来てくれた人に正しくコンセプトを伝える上で、内装・外装による雰囲気作りも非常に重要です。実績や評判を調べた上で内装を手掛ける業者をいくつかピックアップし、相見積もりを取りましょう。また、認識の祖語をなくすために業者とのコミュニケーションは綿密に取らなければなりません。自分が思い描く理想のお店を実現するために、口頭や文章での説明だけでなく、可能な限り参考画像なども準備して認識をすり合わせるようにしましょう。

コストを抑えるために、できるところについてはDIYで済ませるのも一つの手です。ただし、水道や電気、ガスは専門の業者に依頼しましょう。

6.商品を仕入れよう

仕入れの段ボールがたくさん積まれている写真

お店のコンセプト、場所やデザインについて決まったら、商品の仕入れを行いましょう。
商品の仕入れ方法は主に3つあります。

メーカーから直接仕入れる
インターネットで連絡先を調べて連絡したり、展示会で交渉することでメーカーと直接取引することができます。価格や返品、交換など商品周りのことについて安心して取引することができるのがメリットです。一方で、過去実績がないと取引に応じてもらえなかったり、他店と商品が被ってしまいがちというデメリットがあります。

卸売業者から仕入れる
メーカーと小売り店を仲介する卸売業者から仕入れるのも一つの手段です。入荷が早く買い付けコストを抑えることができるというメリットがあります。一方で、実店舗を持っていることが条件であることが多く、ネットショップの場合はそうは問屋が卸しません!複数のメーカーの商品を取り扱っていますが、商品数は限られてしまします。東京の日本橋横山町、馬喰町、大阪の船場などが有名です。

ネットで仕入れる
卸し専門のサービスを使って、インターネット経由で仕入れることができます。たくさんの商品をチェックすることができ、気軽に発注できるのがメリットですが、他の人も同様にサイトを閲覧し、簡単に仕入れることができる点は注意しなければいけません。セレクトショップを開業するのであれば、商品のオリジナリティを出すためにメーカーや卸売業者と直接取引した方がファンはつくかもしれません。

7.備品を調達しよう

ハサミ、包装紙、花、紐、作業台

お店を開業する上で商品や内装も大事ですが、細々した備品の確認も大切です。開店してから思わぬところでつまずかないよう、開業後のシミュレーションを繰り返し行い、必要な備品はあらかじめ準備しておきましょう。下記に必要な備品の例を記載しますのでご参考ください。

レジ周り
レジ、キャッシュトレー、電話、パソコン、印鑑・朱肉、筆記用具、領収書、お店のカード、カード立て、クレカ対応機、LAN、ゴミ箱、輪ゴムなど

ラッピング用品
ショッパー、OPP袋、包装用紙、梱包材、緩衝材、リボンや紐、テープ、ハサミ、カッター、ホチキス、メッセージカードなど

その他
試着用フェイスカバー、玄関マット、傘立て、ハンガー、スピーカー・アンプ、掃除用具、イーゼルなど

8.店舗をPRをしよう

いいね。のハート型アイコンを女性が持っている写真

完璧な計画のもと、理想のお店を構えてもお客様がお店を認知していないと集客は見込めません。開業前からお店のPRを行い、良いスタートをきれるように準備しておきましょう。

主な手段としては、WEBサイト・ブログ・SNSなどを活用することで効率的に見込み顧客へアプローチすることができます。お店のターゲットやコンセプトを考慮して最適な媒体を選択しましょう。

9.開業に必要な届出を提出しよう

印鑑・朱印

個人で開業する場合、開業前にいくつか届出や申請を行う必要があります。
下記にいくつか必要な届出や申請について記載します。

個人事業主の開業・廃業等届出書
個人でお店を開業する場合は国税庁宛てに開業届を提出することが義務付けられています。開業届は最寄りの税務署か、国税庁のホームページから入手することができます。届出時期は開業日から1か月以内が目安です。
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/04.htm

青色申告承認申請手続き
青色申告は必須ではないですが、特別控除がない白色申告と異なり最大65万円の控除を受けることができ、断然お得です。こちらも最寄りの税務署か、国税庁のホームページから入手することができます。新規開業で手続きを進める場合は、事業開始から2か月以内の提出が目安です。
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/09.htm

音楽の商用利用に関する手続き
お店の雰囲気を演出するために重要なBGMですが、個人で聴くためのストリーミングサービスやYouTubeなどで音楽を商用で流すことは法律で禁止されています。商用で音楽を利用するための方法については、別の記事で詳しく書いてますので気になる方は下記をご確認ください。

従業員を雇う場合、上記の手続きに加えて開業に必要な手続きが大幅に増えるため、事前に必要な手続きを調べて余裕を持って手続きしましょう。

最後に

いかがでしたか?

今回はセレクトショップを開業する上で必要なことについてまとめてみました。自分ならではのお店を作っていく上で大変なことはたくさんあると思いますが、貴重な経験になるかと思いますので是非楽しんでください!