店舗BGMでお店の売上アップ!

お店でBGMを流す際、スタッフの趣味や何となくで選んでいませんか?

私たちは無意識のうちに音楽から大きな影響を受けています。お店の看板や内装などで雰囲気づくりに力を入れている店舗は多いですが、お店で流す音楽にこだわっているところはまだまだ少ないのが現状です。

今回はBGMが人に与える効果や影響について詳しく説明していきます。
お店のBGM選びに是非ご参考ください!

そもそもお店にBGMって必要なの?

WHY?

「BGMを流す意味はなんですか?」

こう問われたときに多くの人は明確な回答に困るのではないでしょうか。それならそもそも流さなくていいじゃん!と思われるかもしれません。確かにお店のコンセプトや環境によっては流さない、という選択もありかもしれませんが、多くの場合BGMを流すことはお店にポジティブな効果をもたらします。BGMを正しく戦略的に活用できれば、売上アップや店舗の集客につなげることも可能です。

早速、BGMのもたらす代表的な4つの効果について見ていきましょう。

BGMがもたらす4つの効果

余計なノイズをシャットアウト!マスキング効果

ノイズをシャットアウト!

BGMの効果の一つに「マスキング」と呼ばれるものがあります。

これはある音を別の近い周波数の音が覆ってしまう現象をさします。例えば、家族の誰かがドライヤーや掃除機を使っているときに、テレビの音が聞き取りづらくなった経験などあるのではないでしょうか。お店の中には通りを走る車の騒音や継続的な機械音、となりの席の話し声など、様々な音が混ざっており、お客様に対して知らず知らずのうちに不快感や居心地の悪さを与えている可能性があります。BGMを流すことによってこれらの音を緩和し、お客様にとってより居心地のよい空間を提供することができるのです。

お店の印象を記憶に残す!イメージ誘導効果

左右矢印

イメージ誘導効果は皆様にもっとも親しみやすいのではないでしょうか。

明るいポップスで楽しさを演出したり、おしゃれなジャズで大人向けの空間を演出したり、クラブミュージックでテンションをあげたりする効果のことです。実は人の印象に残るのは視覚からの情報よりも聴覚からの情報であり、意図的な音の演出でお客様に思い出してもらいやすくすることが可能です。お店の雰囲気にあった音楽で来店したお客様によい印象を残せれば、ふとした瞬間に思い出してもらう確率が高くなり、再訪してもらう確率もぐっと高くなるでしょう。

不安や痛みをやわらげる!感情誘導効果

眠る赤ちゃんと犬

身近な例では病院などで流しているリラクゼーションBGMがあげられるでしょう。リラックスできる音楽を流すことで、聴いている人は副交感神経が優位となり、不安をやわらげる効果を得ることができます。

また、人は好きな音楽を聴くと脳から快楽物質が分泌されるため、痛みをやわらげる効果を得ることが可能です。

回転率や顧客単価UP!行動誘導効果

ビールで乾杯

音楽の効果については様々な大学で研究がされてきました。BGMの変化が人間の行動にどのような影響を及ぼすか、という視点での調査は非常に興味深い内容となっています。

回転率を上げるならアップテンポ!

ロヨラ大学のミリマン教授の調査によると、勤務の合間に急いで食事をすませるお客の多いランチタイムには、テンポの速いBGMを流すことにより売上が11.6%増えるという結果が出ています。これはテンポの速いBGMを流すことにより、お客の回転率が向上したことによるものです。

フェアフィールド大学ではカフェでお客が1分間のうちに何回食べ物を口に運ぶかを計測するという実験を行っており、テンポの遅いBGMの時は平均3.83回、速いBGMの時は平均4.4回、無音の時は平均3.23回との結果が出ています。

ただし、やみくもにアップテンポの楽曲を流すことがいいわけではありません。ディナータイムの見込み顧客獲得のため、ランチ営業をしているお店もあるでしょう。もしあなたのお店が「落ち着いた雰囲気でゆっくりディナーを楽しめる」といったコンセプトであるならば、ランチタイムにせっかく来てくれたお客様に「このお店はせかせかしている」という印象を与えかねません。逆にランチタイムがメインのラーメン屋さんやセール中の小売り店などであれば、攻めたテンポのBGMを選択できるかもしれません。いずれにせよ、自身のお店のコンセプトや雰囲気を考慮して適切な選曲を心掛けることが大切です。

顧客単価を上げるならスローテンポ!

ロヨラ大学のミリマン教授はアメリカ南西の都市にある有名チェーンのスーパーで、購買に関する実験を9週間に渡って行いました。店内のお客の移動速度、その日の売上、お客のBGM認知について記録・調査した結果、テンポの遅いBGMの時は来店者の移動が遅くなり、結果としてお客の滞在時間が伸びたために売上が上昇する傾向が見られました。一方で、テンポの速いBGMの時は来店者の移動が速くなり、結果としてお客の滞在時間が減ったためテンポの遅いBGMを流していた時と比べ、売上が減少する傾向が見られました。音楽以外にも様々な要因が影響していると考えられるため、どこのお店でも同様の効果が得られるとは限りませんが、この実験を行ったスーパーでは結果的にテンポの遅いBGMを流していた日の方が、速いBGMを流していた日と比べて全体売上について38.2%の上昇が観測されています。

また同教授の別の飲食店における調査によると、ゆっくりと落ち着いた食事をするディナータイムには、ゆったりとしたテンポの音楽を流すことにより売上が15.7%も向上したそうです。これはゆったりとしたテンポの音楽により、顧客の滞在時間が長くなりドリンクや料理の注文数が増えて、顧客単価が向上したことによると思われます。

最後に

いかがでしたか?BGMをうまく活用することでお店にポジティブな影響があることをご理解いただけたのではないでしょうか。

「よくわかった!じゃあ早速YouTubeで音楽を探してみよう!」

そう思ったそこのあなた!YouTubeや一般向けの音楽配信サービスを商用で使うことは違法です!昨今は著作権管理団体による摘発も進んでおりますので、著作権に抵触しない安全な方法で音楽の利用を心掛けましょう。お店の音楽を利用するにあたり、無料で済ませる方法や有料サービスについて詳しく知りたい方は、下記の記事も是非ご参考ください。

参考:Using Background Music to Affect the Behavior of Supermarket Shoppers, Ronald E. Milliman, Journal of Marketing Vol.46, No.3(Summer, 1982)